当科の小泉先生が第97回日本内分泌学会で発表した妊娠後骨粗鬆症に関する発表がメディカルトリビューンに取り上げられました。

当科の小泉先生が第97回日本内分泌学会で発表した妊娠後骨粗鬆症に関する発表がメディカルトリビューンに取り上げられました。

妊娠や授乳に関連して脆弱性骨折を来す妊娠後骨粗鬆症は、まれな疾患だが脊椎圧迫骨折を主病変とし、妊娠後期から産後6カ月間に発症する疾患とされている。奈良県立医科大学糖尿病・内分泌内科学講座の小泉実幸氏らは同講座と公衆衛生学講座の共同研究の下、1,300万人規模のレセプトビッグデータから抽出した脆弱性骨折例を解析し、妊娠後骨粗鬆症のリスクを検討。妊娠後骨粗鬆症は特に産後6カ月以内の発症が多かったと第97回日本内分泌学会(6月6~8日)で報告し、妊娠後骨粗鬆症の疾患定義変更の必要性を示唆した。

小泉先生は公衆衛生学教室との共同研究で、DeSCデータベースを用いて、これまでに最大規模の14294名の妊婦を対象に解析を行い妊娠後骨粗鬆症102名を同定して解析を行いました。その中で8%は続発性骨粗鬆症であり、それらを除いた症例を対象に人月法、自己対照研究デザインの2つの独立した統計学的手法によって、妊娠中はむしろ骨折リスクは低下し、産後6ヶ月に椎体骨折リスクの有意な増加を認めました。この結果はこれまで症例報告の集積から定義づけられていた妊娠後骨粗鬆症の定義を変える可能性があり、さらに詳細なリスク因子等の解析を行い論文報告の準備を進めています。

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