第32回臨床内分泌代謝Updateで多くのメンバーが発表を行いました。
2022年11月11日−12日に東京、京王プラザホテルで行われた第32回臨床内分泌代謝Updateに参加してきました。当科からも以下の多くのメンバーが発表を行いました。いずれも日常診療のクリニカルクエスチョンを掘り下げた演題で準備のプロセスでも多くの学びがあったと思います。一般演題はオンディマンドですので、是非コメント、ご質問等頂けましたら幸いです。
榑松由佳子先生「COVID-19感染後に長期間ステロイド増量を要した中枢性副腎不全例」、紙谷史夏先生「低用量ピルによるCushing症候群と考えられた一例」小泉実幸先生「CYP17阻害剤でサルコペニアが悪化した高齢糖尿病患者の1例」中上純子先生「肝細胞癌腎癌合併例にICI投与後発症した原発性副腎不全の一例」玉城由子先生「パシレオチドが著効した大型下垂体腺腫によるCushing病の1例」、松本直也先生「急性膵炎,DICを契機に両側副腎梗塞をきたした1例」を一般演題で発表しました。
さらに現在CiRAにいる蟹江慶太郎先生が神戸大学時代の成果をさらに発展させてMTE「免疫チェックポイント阻害薬関連下垂体炎の新たな病態」を発表しました。
今回はハイブリッドでいずれもオンディマンドですが、ちょっとした交流やポスター前や会場でのディスカッションは大きな意味があるので、早く伸び伸びと対面で参加できるようになってほしいと思います。
また高橋教授は最近のトピックスである下垂体腺腫名称変更問題を取り上げたシンポジウムで「PitNET:内科の立場から」の講演と、岡本会長の特別企画「無症候性内分泌代謝疾患:diseaseの診断閾値はどこにあるか?」にシンポジウムで「下垂体・副腎疾患:クッシング病、サブクリニカルクッシング症候群を考える」の講演を行いました。いずれも大きな反響があり、ディスカッションも盛り上がりました。特にホルモンの自律性分泌、過剰分泌の違い、サブクリニカルの閾値の考え方については、ガイドラインを鵜呑みにせずに病態を考えることの重要性についてお伝えできたのではないかと思います。このようなディスカッションはやはり対面学会の強みでお聞き頂いた先生方からも多くのコメントを頂きやり甲斐がありました。また学会で多くの先生方とお会いできるのを楽しみにしております。