高橋教授の総説 Paraneoplastic autoimmune hypophysitis: a novel form of paraneoplastic endocrine syndromeがEndocrine J で公開されました。

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Paraneoplastic autoimmune hypophysitis: a novel form of paraneoplastic endocrine syndrome Access full-text academic articles: J-STAGE is an online platform for Japanese academic journals.

Paraneoplastic autoimmune hypophysitis傍腫瘍自己免疫性下垂体炎は高橋教授が多くのメンバーたちと共に主に神戸大学で見出した新たな疾患概念「抗PIT-1下垂体炎」「傍腫瘍症候群としてのACTH単独欠損症」「傍腫瘍症候群としてのPD-1/PDL-1阻害剤関連下垂体炎」の3つの病態を包括的に提唱した疾患概念です。

通常の下垂体炎においては多くの場合、非特異的に前葉あるいは後葉ホルモンが障害されるのに対し、この傍腫瘍自己免疫性下垂体炎では、腫瘍における異所性のホルモン(POMC)あるいは転写因子(PIT-1)発現が起こり、免疫寛容破綻が生じて自己抗体とともに特異的細胞傷害性T細胞が下垂体前葉細胞を傷害するという共通の機序によって発症します。

その結果、「抗PIT-1下垂体炎」ではPIT-1依存性のGH, PRL, TSH分泌低下が、「傍腫瘍症候群としてのACTH単独欠損症」「傍腫瘍症候群としてのPD-1/PDL-1阻害剤関連下垂体炎」ではACTH単独欠損症をきたします。

この新たな疾患概念は国際的にも注目され、2018年国際内分泌学会、2023年欧州内分泌学会のプレナリー演者、マギル大学特別講演演者として招待されています。

現在はさらに症例を集積、発症機序の解明、疾患モデルの作成、ビッグデータによるアプローチを行なっています。

ご参考になりましたら幸いです。

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